エコキュートの寿命は、おおよそ10年から15年といわれています。しかし、適切なメンテナンス・管理をすると長持ちさせられるのをご存じでしょうか。本記事ではエコキュートの平均寿命と要因、メンテナンス方法、長持ちさせるコツについてわかりやすく解説します。適切なメンテナンスで寿命を延ばし、不具合を防ぎましょう。
エコキュートの平均寿命とその要因
エコキュートの寿命は一般的に10年から15年程度とされています。しかし、適切なメンテナンスを行うと20年以上使用可能です。この項では、エコキュートの寿命にかかわる、部品ごとの故障要因についても解説します。
ヒートポンプ
ヒートポンプの寿命は、5年から10年とされています。ヒートポンプには電子回路部品が組み込まれており、そこが一番壊れやすいとされています。また、熱をエネルギーにかえる際にヒートポンプに負担がかかるため、エコキュートの部品の中では最も壊れやすいです。
貯水タンク
貯水タンクの寿命は10年から15年です。エコキュートの部品の中では最も長持ちするといわれています。しかし、貯水タンクの配管口が損耗すると水漏れの原因になるため、注意が必要です。水漏れを起こすと、電源のショートなどにつながります。
リモコン
リモコンの寿命は5年から15年とされており、幅があります。意外と故障が多くなりがちで、一部のボタンが反応しなくなってしまう故障例が多いです。また、不注意でリモコンに水がかかってしまう、アルコールでリモコンを拭いてしまうといった要因でも故障する場合があります。
エコキュートのメンテナンス方法
先に述べたとおり、エコキュートは正しいメンテナンスをすると長持ちさせられます。エコキュートのメンテナンスは年に3回ほど行うのが望ましいです。エコキュートのメンテナンス方法を詳しく見ていきましょう。
貯水タンク
貯水タンク内にはカルキや水垢が付着するので、定期的にしっかりと取り除きましょう。また、給水口に異物が詰まり水の流れが悪くなる場合があるので、そちらも定期的に取り外して掃除する必要があります。
ヒートポンプ
ヒートポンプは、使用している間に内部に水がたまってしまうことがあります。放置しておくと、冬場に凍結すると破損の原因になりやすいです。ヒートポンプ内の水はこまめに抜き、破損を防止しましょう。
配管内
配管内はカルキや水垢、砂などがたまりやすいです。定期的に配管洗浄をして、故障を防ぎましょう。また、配管洗浄をするとお湯の質が向上し、きれいなお湯で気持ちよくお風呂に入れます。
エコキュートを長持ちさせるコツ
エコキュートはとても便利ですが、従来の給湯器と比較して寿命が短いと言われる場合があります。
しかし、エコキュートの特性を知り、長持ちさせるコツを把握すると寿命を伸ばすことが期待できます。エコキュートを長持ちさせるコツを、順番に見ていきましょう。
掃除や動作確認を定期的にする
当然ですが、エコキュートは掃除をこまめにするほうが長持ちします。また、年に3回程度動作確認もして、異音や配管のつまりなど故障のサインが出ていないかチェックしましょう。
水道水を利用する
エコキュートは水道水で利用するのを前提に設計されています。温泉水、地下水、井戸水、硬水などを使用すると故障の原因になります。水道水以外の水をエコキュートで使う事例はあまりないと思われますが、頭にとどめておくとよいでしょう。
エコキュートで利用可能な入浴剤を使う
見落とされがちなのが、入浴剤によるエコキュートの故障です。近年ではエコキュート対応の入浴剤もありますが、それでも使えるものと使えないものがあります。事前にエコキュートで使用可能な入浴剤かチェックすることを心掛けましょう。
ヒートポンプの周辺にものを置かない
ヒートポンプの周辺にものを置くと、吸い込み口を塞いでしまい故障の原因になる恐れがあります。エコキュートの周りにはものを置かずに、十分なスペースを確保しましょう。
エコキュートを使用しない期間は電源を切る
長期出張や旅行などで長期間エコキュートを使用しない場合は、電源を切るようにしましょう。また、電源を切るとともに水抜きも行い、配管を清潔に保ちましょう。特に冬場は水が溜まっていると凍結の恐れがあります。
まとめ
エコキュートの寿命は一般的に10年から15年程度です。しかし、適切なメンテナンスによって20年以上使用可能です。ヒートポンプや貯水タンクの異なる寿命要因を知り、定期的な清掃や動作確認を行うと寿命を伸ばす上で重要です。
また、水道水を利用する、エコキュート使用可能な入浴剤を選ぶ、ヒートポンプ周辺のスペースに余裕を持たせるなど、日常の使い方にも注意するのも大切です。エコキュートを長持ちさせるコツを実践し、寿命を延ばしましょう。
